看護師と医療ミス

看護師の方でこれまで医療ミスを起こしたことはなくても、ヒヤリハットが1度もない方はいないと思います。ただヒヤリハットがいつ、医療ミスになってもおかしくないのが看護師の仕事の怖さです。看護師の医療ミスが新聞やテレビで報道されるたびに、「私もいずれ医療ミスを起こすのでは」とゾッとする看護師の方も少なくないはずです。

昨年全国の主な病院などの医療機関で医師や看護師から報告されているヒヤリハットの事例だけで、年間に62万件以上もありました。これはすべての医療機関ではないこととなかにはヒヤリハットの報告していない医師や看護師もいると思われので、実際に起きたヒヤリハットの件数は正確には分かりません。

ただ重大な医療ミスや医療事故につながりかねないヒヤリハットの事例が、これだけ多いことに驚きを隠せない人も多いと思います。さらにヒヤリハットの事例は年々増え続け、昨年度はこれまでで最多でした。ヒヤリハットには「重大事故の陰に29倍の軽度事故と、300倍のニアミスが存在する」というハインリッヒの法則があります。

つまりハインリッヒの法則によると年間に62万件のヒヤリハットが医療機関で起きているとすると、約2000件の医療ミスや医療事故が起きていることになります。もしこの数字が正しいとすると実際に起きた医療ミスや医療事故のなかには、そのことを隠蔽された可能性もあります。

2012年11月に京都大病院で起きた医療ミスでは、当直医2人と看護師1人を業務上過失致死容疑で書類送検しました。これは脳死肝移植手術を受けた富山県の男性の患者さんが透析治療中に書類送検された3人の医療関係者が、回路を交換する際に器具の確認を怠り形状の似た血漿分離器を誤って取り付けたのが原因でした。

このほかにも長野県松本市の信州大医学部付属病院でも、看護師のミスで医療事故が起きています。これは80歳代の男性の患者さんが皮膚の移植手術をする際に、担当医師が局所麻酔用の薬剤リドカインEを注射するはずが生理食塩水で希釈した止血用のアドレナリンを注射したものです。

動脈が詰まり足がただれる重症下肢虚血の患者さんが左足に脇腹の皮膚を移植する手術の際に、看護師が間違ってアドレナリン注射薬が入った注射器3本を渡し医師がそのまま注射したのです。その患者はそのため手術中に心拍数や血圧が上昇し一時意識不明になりましたが、幸いにも集中治療室で治療を受け回復に向かったということです。

同じ看護師として同情する方もいるかもしれませんが、医療ミスや医療事故は看護師としてけっして許される行為ではありません。医療ミスや医療事故を起こさないためにも、日頃からヒヤリハットがないように注意を払うべきです。

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